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太る抗精神病薬の巨頭「ジプレキサ」と「セロクエル」を服用して、やっぱり太ってしまった人のリアル体験談

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「向精神薬は太る」という噂

GoogleやYahoo!のサイトを開き「向精神薬」と入力してネット検索すると、必ず関連キーフレーズとして「太る」というワードが入ります。これは私の場合の話ですが、結論から言えばこの噂は本当でした。

精神疾患になると太りやすくなる理由

私が思う「精神疾患になると太りやすくなる理由」を考えてみました。

向精神薬の副作用である体重増加や食欲亢進(過食)の影響

向精神薬の副作用には体重増加や食欲亢進があるものが非常に多いです。そのため体重増加が発症リスクに繋がる糖尿病患者には禁忌とされている向精神薬もあります。

後述する非定型抗精神病薬のジプレキサは服用することで糖代謝異常・脂質代謝異常をきたし、糖尿病になるリスクが高まることが指摘されています。ジプレキサと同じカテゴリに属する他の非定型抗精神病薬も糖代謝異常や脂質代謝異常をきたすものが多いです。

しかし、肝心の体重増加のメカニズムまでは解明されておらず、いくつかの仮説が提唱されているだけです。

  • セロトニン受容体やヒスタミン受容体の拮抗作用による食欲増進?
  • ヒトの食欲と代謝を調節しているホルモン「レプチン」の分泌量の変化?

体重増加や食欲亢進(過食)は誰にでも必ず起こり得る副作用ではありません。薬との相性の問題なので太らない人もいますし痩せる人もいる。けれど太る人は10kg、20kg、中には30kgこれでもかと太ります。

体重増加や食欲亢進(過食)の副作用は抗精神病薬の錐体外路症状などの副作用よりも軽視されがちで医師は注目してくれませんが…患者の立場としては結構つらいのですよ。

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うつ状態になると活動が低下し、運動不足になりやすい

主に気分障害の患者に多いと思うのですが、酷いうつ状態になると寝たきりで動けない人もいます。そんな状態だと運動どころではなくなります。

うつ状態になると運動だけでなく家事全般が疎かになり、自炊ができなくなる

家族が手作りの食事を用意してくれる場合は別としても、単身者や主婦が寝たきりになると買い物に行けない、調理もできなくなるため、日々の食事は外食や出来合いのお弁当に頼らざるを得ない生活になりがち。普通に考えてそんな食生活を続けていれば健康な人でも太りますよね。

主治医によると、双極性障害(躁うつ病)は躁病相とうつ病相の入れ替わりによって体重増減が目立つ特徴がある病気だそうです。私は躁状態のときに食べ物に興味がなくなり痩せるタイプかもしれません。食べることを忘れてしまい、気づけば朝から晩まで何も食べていなかったということはよくあります。

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もともとは「痩せの大食い体質」な私

子供の頃から女の子とは思えない見事な食べっぷりでした。好きな食べ物はご飯。おかずがなくてもご飯さえあれば満足でした。ファミリーパックのお菓子を一気食いしたり、3合分の冷ご飯を一気にかき込んだり…。当時はその自覚がありませんでしたが、考え方次第では体質ではなく摂食行動に何らかの問題があったのかもしれません。

BMIの平均は18前後。友達とバイキングへ行ったときの私は、人の食べ残しまで綺麗に食べることから「残飯処理班」と呼ばれていました。そしていくら食べても太らない身体が他人から羨ましがられていたことが唯一人に自慢できることでした。

発症当時から現在までの体重グラフ

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2008年3月にうつ病(当時)と診断されてから2015年6月の現在に至るまでの私の体重グラフです。濃い青色で網掛けしている部分は通院している期間です。

2009年は全く通院していませんでした。環境の変化があったこと、仕事が忙しくて外食やインスタント食品頼りになってしまったことから食生活が乱れ、63.6kg/171cmまで増量。太らない体質だと思っていただけにショックを受けた私は一念発起し、人生初のダイエットに取り組むと1年間で12.8kg痩せることに成功しました。体脂肪率も30.6%から21.8%までダウン。食生活を変えただけで面白いほどスルスル痩せたので「ダイエットなんて楽勝だ」と調子に乗っていた頃です。

2010年に入り、体調を崩して3ヶ月間通院していましたが2011年は全く通院していません。この間の体重は大きな変動なく安定していました。と言うのも年中躁状態だったからです。食べることを忘れ、とにかくあちこち動き回っていました。

2012年にまた体調を崩し通院を再開。しかし2012年3月に初めて処方されたジプレキサ服用による異常な体重増加に苦しみました。そして2012年5月、泣きながらジプレキサをゴミ箱に捨てました。

「ジプレキサの悲劇」と「セロクエルの憂鬱」から抗精神病薬の断薬までの体重グラフ

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ジプレキサの悲劇の始まりから現在までの体重グラフを拡大してみました。

ジプレキサをゴミ箱に捨ててから、ジプレキサの代わりにセロクエルが処方されました。ジプレキサからセロクエルに処方が変更してから躁状態も相まってスルスル減量。2012年はジプレキサを服用して2ヶ月間で12kg太り、ジプレキサを断薬して5ヶ月間で11kg痩せ、セロクエルを服用して7ヶ月間で11kg太るというこれまでの人生の中で最も体重増減が激しい年になりました。

セロクエルは25mgからスタートし、2年間で400mgまで増薬。この期間にダイエットを試みても思うように痩せませんでした。食事内容を見直しても過食衝動が治らなかったからです。

2014年7月から諸事情で抗精神病薬が飲めなくなり、2014年12月までは気分安定薬だけで治療を続けていました。うつ状態~混合状態の現在は、一日の大半を布団の上で横になりながら過ごしています。積極的な運動ができない上に寝込みがちな生活でも自然と食欲が落ちて痩せました。

自分の体質に合うと思っていたセロクエルが突然合わなくなった

私は長年セロクエルを中心に治療を続けてきました。セロクエルなら多少太っても飲み続けたいと思うほど体質に合っていたのです。しかし自分の体質に合うと思っていたセロクエルが400mgまで増薬したとき、突然呼吸苦と動悸に見舞われ、時には過呼吸やパニック発作によって一晩中眠れず、部屋の中を歩き回って気を紛らわせるしかない状態に陥り、大変苦しい思いをしたのです。そのときの恐怖心が拭えないため現在も抗精神病薬が飲めません。

ジプレキサを服用して食の嗜好が180度変わりました

市販の砂糖たっぷりなミルクティーが大嫌いで飲めなかった私。しかしジプレキサを飲んでから嗜好が一変。このミルクティーが大好きになりました。毎日1Lパックをスーパーやコンビニで買っては一気飲み。それでも足りないからと買い足す日もありました。

ジプレキサの服用をやめてから市販の砂糖たっぷりなミルクティーが嫌いになりました。ここまで食の嗜好が変わる薬に出会ったことは初めてです。

セロクエル服用中の過食は「夢遊病状態」

2013年7月まで眠前薬はセロクエルと睡眠薬のサイレースを飲んでいました。当時、サイレースの副作用による夢遊病によって睡眠時異常行動を起こす頻度が増えていました。寝ている間に無意識のまま部屋の中を動き回って派手に転倒し足に大痣ができたり、一番酷かったのが寝ながら過食することでした。

夢遊病状態のまま過食し、再び就寝。翌朝目覚めたときに部屋の中に散らばったその残骸を見た衝撃を言葉にすることは難しいです。全く身に覚えのないことでもこの残骸を見たときに自分が全部食べてしまったのだと気づかされました。

無意識に家にあるものを食べてしまうのでインスタント食品、レトルト食品の買い置きができずに困りました。買い置きすればするほど無我夢中で家の中の食べ物を漁り、腹の中に消えていくだけ。

セロクエル服用中にガッチリ脂質代謝異常(高脂血症)になりました

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2014年4月の時点でセロクエルは300mg服用していました。発症してから血液検査は年に数回していますが、ここまで数値が高いものを見たのは初めてです。セロクエルを断薬して10ヶ月経過した2015年5月、中性脂肪値が180下がって正常に戻りました。

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セロクエル服用中に人には言えない、見られたくない摂食異常行動がありました

調理する手間と時間が惜しく、干し椎茸などの乾物をそのままかじって食べたり、練乳チューブを吸い始めたり、砂糖やココアパウダーを舐め続けたり、ふりかけをそのまま口の中に流し込んだり…。誰かと食事を共にする時間がつらい時期でした。食べられるものなら何でも口に入れてしまうようになっていました。

現在はこのような摂食異常行動はありません。

私に食べ物を与えないでよ!

食べても食べても満腹感が得られずに食べてしまう。内蔵は悲鳴を上げているのにどうやっても止められない爆発的な食欲が恐ろしくて泣きながら過食したことも少なくはありません。食べ物に対する憎悪の念によって気が狂い、貰い物のカステラやケーキを握り潰して「私に食べ物を与えないでよ!」と叫びながら投げ捨てたこともありました。当時は善意で人からもらった食べ物が悪意に満ちた食べ物だとしか思えなかったのです。

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薬剤性の食欲亢進は我慢できるレベルを超越した「飢餓感」

酷いときは1回の過食で2000~3000kcal摂取していました。もやしなどの低カロリーな野菜を過食しておけば良いものの、どうしてか身体に悪そうなジャンクフードばかり食べたくなります。身体の底から糖質と脂質を欲している感じかな。

過食の苦しみを味わったことのない人たちは「太りたくなければ食べなければ太らない」と言う。食べなければ太らないのは当たり前のことです。過食は食欲がコントロールできない「甘え」と見なされがちですが、薬剤性の食欲亢進による過食はいくら食べても満腹感が生じないのです。薬剤性の食欲亢進はただの食欲ではなく飢餓感だとしか思えません。

過食衝動と上手く付き合えない苦しみ

私は2013年に卵巣嚢腫に罹患しました。その卵巣嚢腫は成熟嚢胞性奇形腫(皮様嚢腫)と呼ばれる分類のもので、細胞の異常分裂によって卵巣の中に脂肪や歯、骨、毛髪などが発生する病気です。2014年に手術を行い、現状完治しています。

前述した血液検査の結果を知った当時の婦人科の主治医から「脂肪分の多い食事は避けるように」と指導されていました。この卵巣嚢腫の原因は不明とされていますが、発病の要因として不規則な食生活が関係していることが新たにわかってきました。

しかしわかっていても過食衝動と上手に付き合えないのです。甘いもの、油っぽいもの、よりによって身体に悪そうなものばかり食べてしまうから。不規則な上に暴飲暴食を続けた食生活のままでは、せっかく手術をして現状完治した卵巣嚢腫が再発する可能性がある。

そして他の病気にも罹患する恐れがあります。心臓病や糖尿病。これらの病気も双極性障害(躁うつ病)と同様に一度罹患すれば生涯薬を飲み続けなければなりません。

デメリット(副作用)がメリット(効果)を上回れば服薬する意味がないと思う

副作用のない薬はありません。しかし受け入れられる副作用とそうでない副作用は人それぞれあります。躁うつ病に有効性があると言われているジプレキサの効果を実感する前に、副作用である体重増加とおぞましい過食によって気分の波が大きく荒れました。

太った自分を直視することで自殺念慮が現れるほどジプレキサ服用中の私の精神状態は悪かったです。このままジプレキサを飲み続けて70kgまで太ってしまったら自死を選ぶつもりでいました。そうなる前にジプレキサをゴミ箱に捨てました。

体重増加や食欲亢進(過食)の副作用によって残された健康に悪影響を及ぼしたり気分の波が荒れるのなら、私はジプレキサやセロクエルを服用する必要性を感じません。代替薬に変更したいのですが主治医が気難しい人で交渉は難航しています。

ジプレキサやセロクエルは太っても精神的に悪影響を及ぼさない患者にはお勧めしたい薬ですが、太ることで希死念慮が出現する患者に与える薬ではないと思います。それって本末転倒じゃない?

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まとめ

誰かのせいにしたり、何かのせいにすることは極力避けたいのですが、これまでの過程を振り返ってみると間違いなくジプレキサとセロクエルは太る薬だと体感しました。全てが薬剤性の現象ではないにしろ、ジプレキサやセロクエルの服用を中断して何の苦労もなしに自然と痩せたとなるとそう思わざるを得ません。

とにもかくにもジプレキサの太り方だけは許せないので二度と飲みたくないです。一番良いのはセロクエルがまた飲めるようになることなのだけれど、果たしていつになるのだろうか。

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